「アウェアネスリボン(Awareness ribbon)」は、特定の社会的な問題への関心や、支援の意志を表明するためのシンボルとして使われています。
アウェアネスリボンは、色によってさまざまなシンボルとして使われます。平和や母子の健康を願うホワイトリボン、言論の自由や拉致問題の解決を願うブルーリボンなど様々です。
イエローリボンは、アメリカなどの国において、戦争時における兵士達に対して帰りを待ちわびているという思いを表すシンボルとして使用されています。日本では障害のある人びとの支援へのシンボルマークとして活用されています。
また、他にもイエローリボンは、日本国内において「いじめ防止」のシンボルとして使われることがあります。本記事ではいじめ防止にイエローリボンが使用されている例を紹介します。
イエローリボンがいじめ防止として使用されている例
日本の学校において、イエローリボンがいじめ防止のシンボルとして使用されている例をまとめます。
大津市におけるイエローリボン運動

大津市立長等小学校では、いじめ防止啓発月間の取り組みとして、子どもたちが、イエローリボンを名札につける取り組みが行われています。
この期間をイエローリボン運動と名付け、リボンを身につけるだけではなく、委員会活動やクラスなどで様々な活動を行っているそうです。
イエローリボンをいじめ防止に選んだ理由として、黄色には「嬉しさ」「楽しさ」「暖かさ」「幸せ」「希望」などの意味があり、「命を守る」という意味も含まれているからという理由が述べられています。
宇都宮市におけるイエローリボン運動
宇都宮市の宝木小学校では、いじめ防止のためにイエローリボン運動を行っています。
小さなイエローリボンシールを胸章に貼り、全校挙げて、いじめゼロの誓いを新たにしているそうです。
こうしたいじめゼロリボンの着用活動は、宇都宮市におけるいじめ防止に向けた取組として様々な学校で活用されているようです。
市川市におけるイエローリボン運動

市川市の第四中学校では、イエローリボン運動として、いじめ撲滅のための掲示活動が行われています。
黄色いリボンで作られたアートにより、いじめを無くすためのメッセ―ジが生徒会メンバーによって周知されています。
他にも市川市では、四中ブロックイエローリボン運動として、四中ブロックの第四中学校、若宮小学校、中山小学校で人権意識を高めるためのイエローリボン運動を行っているようです。
いじめ防止シンボル活用の効果
学校や教育現場においては「いじめゼロ宣言」や「いじめ撲滅」を目指す活動の証として、生徒や教職員がイエローリボンを身に着けたり、スローガンと合わせて掲示したりする事例が確認されています。
黄色は、光や希望、注意喚起といったイメージを持つ色であり、「いじめを許さない」という強い意志と、明るい学校生活への願いが込められているようです。
フィンランドのいじめ防止プログラムである「KiVaプログラム」においても、ガイドブックやポスター、ベスト着用などによって、いじめ防止を訴える「シンボル」が活用されています。

いじめ防止のシンボル化により、学校のいじめ撲滅に対する意思を示すことは、生徒たちの規範意識にも繋がり、いじめへの抑止力となることが期待されます。


